日々の生活

文章の書き方おすすめ本「20歳の自分に受けさせたい文章講義」

いい文章を書くのに、文才など全く必要ない

いい文章を書くのに才能が必要だと思っていませんか?

lineやメールといった簡単な文章からレポートや報告書といった長めの文章まで、私たちは日々、文章を作成する場面に直面します。

相手に伝わらなかったり、どこかぎこちない文章を書くと、なんで自分にはこんなにも文才がないのだろうと悩む時があると思います。

ただ、それは文才がないのではなく、「技術を知らない」からです。

バスケットボールでシュートを打つ時、素人は手だけで打とうとします(もちろん手も大事)。

実際は膝もしっかり使うことで、安定した飛距離の出るシュートを打つことができます。

それと同じように、文章も「技術を知ること」で、わかりやすい文章を書くことができます。

そのような技術をわかりやすく紹介してくれているのが、「20歳の自分に受けさせたい文章講義」です。

この本書では、文豪が書くようなキレイな文章ではなく、普段使いしやすいわかりやすい文章を目的に、講義を行っています。

今回の記事では、講義の4つのポイントを抜粋して紹介していきます。

筆者:古賀 史健

4つのポイントを紹介する前に、まずは筆者について簡単に紹介します。

筆者は、1973年福岡県生まれ。かねて映画監督を夢見るも、大学の卒業制作(自主映画)で集団作業におけるキャプテンシーの致命的欠如を痛感し、挫折。ひとりで創作可能な文章の道を選ぶ。出版社勤務を経て24歳でフリーに。30歳からは書籍のライティングを専門とする。以来、「ライターとは“翻訳者”である」「文章は“リズム”で決まる」を信念に、ビジネス書や教養書を中心に現在まで約80冊を担当。編集者からは「踊るような文章を書くライターだ」と言われることが多い。多数のベストセラーを手掛け、インタビュー集『ドラゴン桜公式副読本 16歳の教科書』(講談社)はシリーズ累計70万部を突破。本書は単著デビュー作となる。公式サイト http://www.office-koga.com/

Amazon 「20歳の自分に受けさせたい文章講義」

筆者は、学生時代に漫画家、映画監督を目指し、挫折をしました。

そのような経験を経て、詳細を描くことや切り刻むことの重要性を学び、文章創作にも活かしてきたそうです。

色々な経験をしたおかげで、たしかに筆者の文章は「とてもわかりやすく、頭に入ってきやすい文章」です。

講義では、その書き方を紹介してくれています。

文章を読んでいるとぼーっとしてきてしまう僕ですが、筆者の文章はすーっと入ってきました。

ここからは、その筆者が主張する4つのポイントに関して紹介していきます。

4つのポイント

文章は「リズム」で決まる

リズムの悪い文章とは、端的に言えば「読みにくい文章」のことである

筆者は、文章には「視覚的リズム」、「聴覚的リズム」があると主張しています。

視覚的リズムとは、見た目としての読みやすさのことです。

それには「3つの要素」が関係します。

ポイント

  • 句読点の打ち方
  • 改行のタイミング
  • 漢字とひらがなのバランス

句読点や改行がないと、どこで一息ついていいかわからなかったり、漢字ばかりの窮屈な文章だと圧迫感を感じます。

ただ、僕もそうですが、句読点や改行などをどのタイミングで挿入していいか、分からないですよね。

聴覚的リズムは、この視覚的リズムのために挿入した要素が、実際に読みやすいのか確認するツールとなります。

では、その聴覚的リズムとは何かというと、音読した際のリズム、読みやすさのことです。

ポイント

聴覚的リズム = 音読した時の読みやすさ = 文章が読みやすいかを確認するツール

句読点は、文章のつなぎ目で使われます。

この句読点の位置で文章として意味が変わるケースがありますが、書き手は句読点がなくても自分の意図した通りに読むことができます。

一方で、読み手はその意図を知らないので、自分の解釈で読んでしまい、誤解が生まれてしまいます。

音読をすることで、どの位置に句読点を持ってくれば意味が通りやすいのか、黙読では気づかなかった点を客観的に確認することができるのです。

さらに、聴覚的リズムは「言葉の重複」を気づかせてくれます。

ここで言っている「言葉の重複」とは、接続詞や形容詞、副詞などの重複です。

重複があると文章のリズムが悪くなります。

「そして、〇〇である。しかし、〇〇である。そして、〇〇だ。」

みたいに、「である」がすぐ後ろの文で現れたり、直近でないにしろ「そして」が数行先で現れたりなど、文章のリズムを悪くする要因となります。

黙読だとこのような重複を流すように読んでしまうことがあっても、音読すると重複が多い文章ではリズムが悪く感じられます。

本書では、「句読点の打ち方」や「改行のタイミング」などの目安を、具体的な数値を使って説明してくれます。

文章の面白さは「構成」で決まる

vintage film strip frame reel background design

文体の妙、文章の個性、あるいは文章の面白さ。これらを決めているのは、ひとえに構成である。論理展開である

リズム」が文章の読みやすさだとすると、「構成」は文章の個性です。

どういう構成(論理展開)かによって文章の面白さが変わってきます。

筆者は、構成は映画のような割り当てが良いと説明しています。

導入 → 本編 → 結末

導入では、本編でどのようなことを語るのか、なぜ語るのかといった、客観的な状況説明をします。

そして、本編では、自分の意見を語り、主観的なポジションで対象を描いていきます。

最後に結末では、再び客観的な視点でまとめていきます。

つまり、

客観 → 主観 → 客観

という順に話を組み立てていきます。

特に文章を読んでもらうためには、導入が大切だそうです。

導入では、映画の予告編のように読者を惹きつけ、そのあとも読みたいと思わせます。

例えば、

  • アクション映画の爆発シーンで始まるように、まずは「インパクト」を残す言葉で始めたり、
  • ホラーやミステリー映画のように、「核となるところは見せず」に周りの描写や迫り来るものを描いたり、
  • ドキュメンタリー映画のように、色々な情報を見せて「問いかけ」をしたり

などなど。

確かに、これらの要素が入った予告編をよく見かけますし、うまくまとまった予告編を見て、私たちは映画館で見てみようという気持ちになりますね。

そうして惹きつけられた読者は、本編や結末まで読んでくれます。

また、文章に説得力を持たせるには「面倒くさい詳細」を描く必要があります。

本書では、客観的でありがながらもその場にいるような説明することが、大切だと紹介しています。

例えがとてもわかりやすかったので、そのまま紹介します。

あるいは、帰省ラッシュの渋滞について文章で伝えるとしよう。

〜中略〜

そこで今度は「50キロにわたる大渋滞だった」と具体的な数字を入れてみる。たしかに数字が入ると、読者も多少はその長さをイメージすることができる。ただし、これはどこか他人事めいた、渋滞する様子を上空のヘリコプターから見下ろしたような描写だ。リアリティという意味ではもう一歩足りない。

じゃあ、目線を運転席まで降ろして「ほとんど動けないままサザンのベスト盤を聴き終えてしまった」と書いたら、どうだろうか?

まったく動こうとしない車列、時間だけがむなしく過ぎていく運転席の情景が、なんとなく伝わってくるのではないだろうか?

確かに、ただ客観的な説明だと無機質な感じですが、身近な細かい描写を描いてあげることで臨場感が伝わってきますね。

読者の「椅子」に座る

必要なのは、隣に立つことではなく、読者と同じ椅子に「座ること」である。

筆者は、書き手は読者と同じ椅子に座る必要があると主張しています。

読者といっても、10人読む人がいれば、読み方や意見の受け止め方が十人十色となります。

では、10人ウケる文章を書けばいいのかといえばそうではなく、読者を決めてその人に向けて書くことが大切だそうです。

たしかに、多くの人に受け入れられる文章だと、どこか味気なかったり、深堀が足りなかったり感じますね。

読者の候補となるのは次の2つになります。

  • 10年前の自分
  • 特定の”あの人”

10年前の自分だと、10年前にこのことを知っておきたかった、こういう説明が欲しかったということを書けばいいので、比較的書き易いですね。

結局のところ、同じような経験をしている人がこの世にはいるわけで、自分の10年前に向けた文章は、誰かの現在にあてはまります。

特定のあの人としては、キャラクターやステータスを絞って、その人に向けて書いていきます。

例えば、「東京在住、メーカー勤務、30代男性、趣味はキャンプ」みたいな形で特定していきます。

マーケティングと同じで、ペルソナ(ターゲット)を決めて、その人に刺さる商品やサービスを開発していくのと、同じ考え方です。

また、内容としては、読者と一緒に仮説を検証していくような書き方がよいと筆者は主張しています。

読者は、他人事にはあまり興味がありません。

読者に一緒に仮説を検証して考えてもらうことで、「これは他人事じゃない」と思ってもらいます。

そのためには自分の文章に「つっこみ」をいれます。

文章を読んだ時の受け取り方が違うため、その文章に対して多かれ少なかれ反論が出てきます。

その反論を文章に織り交ぜ、ちゃんと答えてあげることで、読者も納得して、「自分事」として読み進めてもらえます。

右手にペンを、左手にはハサミを

問題は「なにを書くか?」ではなく、「なにを書かないか?」なのだ。

最後のポイントとしては、筆者は「書かないこと」の大切さを語っています。

文章作成では、推敲という作業があります。

それは、誤字脱字のチャックだけでなく、冗長な文や言葉を切り取ったり、切り取った言葉を他の言葉に変えたりすることだと、筆者は主張しています。

右手でペンを使って文章を書きつつも、左手のハサミでどんどん切り取っていく感覚ですね。

「高校や大学生活を振り返って」というテーマで作文を書くとすると、かなりの確率で「足し算」の発想となります。

部活や文化祭、恩師など書きたいことがたくさん出てきてしまいます。

しかし、読者としては、このような文章だと、どこにポイントがあるのかよくわからず、つまらない文章となります。

一方で、「何を書かないか」という発想は「引き算」の考え方です。

たくさんある思い出の中で、自分の学生生活を特に象徴するもの以外を「引き算」することで、最終的に「あなた」という人間性が読者に伝わります。

ただ、「引き算」というのは難しく、そこには「サンクコスト」というものが関わってきます。

文章作成は、「サンクコスト」との戦いだそうです。

「サンクコスト」とは、既に投資をしていて撤退しても回収できない費用のことです。

つまり、時間をかけて練った文だから削るのは「もったいない」と思うことですね。

ただ、その「もったいない」と思った文やフレーズが、冗長さや意味の通りにくさに繋がってしまいます。

なので、「もったいない」と思っても、無駄な文章ならどんどん「ハサミ」で切り取っていくべきですね。

まとめ:まずは書いてみましょう

本記事では、「20歳の自分に受けさせたい文章講義」では、文章を書く上での考え方やテクニックの一部を紹介しました。

これらを身につけるためにも、まずはどんどん書いてみましょう。

twitterやintagramで100文字程度でもいいと思います。

書くことで、文章力があがるだけでなく、自分の知識の再構築や定着率の向上にもつながるので、是非アウトプットをしていきましょう。

最後に、今回の記事は一部分のみの紹介なので、是非全編を読んでみてください。

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